「ジョブ・リターン制度」とは?

こんにちは、浜野です。桜も終わり新緑の季節となりましたね。今日は再雇用のお話です。
◆「ジョブ・リターン制度」とは?
いったん自社を退職した従業員を再雇用する制度(名称は「ジョブ・リターン制度」「カムバック制度」等さまざま)を導入する企業が増えています。平成23年度雇用機会均等法基本調査によれば、こうした制度がある事業所の割合は53.1%です。
また、エン・ジャパンの「出戻り社員実態調査2016」では、220社中67%が「再雇用した経験がある」、7割超が「条件が整えば再雇用したい」と回答しています。
人手不足対策として、こうした制度の導入・活用は企業にとって有効と思われますが、実際に退職者に利用してもらうためには、どのような取組みが必要なのでしょうか?

◆人材確保のための導入企業の取組み①
-退職理由を限定し過ぎない
2000年代前半に導入が広がった当時は、結婚や出産・育児が理由の退職者を主なターゲットとしていました。
しかし、近年は退職者を広く受け入れるため、「介護」や「配偶者の転勤」、「転職」、「留学」といった理由での退職者も対象に含めたり、理由を問わず対象に含めたりするところが増えています。

◆人材確保のための導入企業の取組み②
-積極的に制度周知を行う
制度を利用してもらうためには、制度の存在が知られていることが不可欠です。
そのため、導入企業では退職時に制度説明を行うとともに、リストに登録するかどうかを確認しておき、募集時にはリストに登録された退職者から優先的に選考したり、退職者に定期的に郵送で再就職を呼びかけたりしているところがあります。専用サイトを設けているところもあります。

◆人材確保のための導入企業の取組み③
-再雇用時に細かなフォローをする
復帰に意欲的な退職者であっても、ブランクに対する不安があったり、事情の変更により在職時と同じ働き方での復帰は難しいなどの事情を抱えていたりすることから、導入企業によっては研修期間を設けたりしています。
元従業員といえども、新規採用者と同様に、雇入れ後の働き方に関する希望や条件をヒアリングするなど、丁寧な対応を心がけましょう。
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最新!「インターンシップ」の実施状況

こんにちは。浜野です。桜が咲き始めましたね。今日はインターンシップの件です。

◆インターンシップの実施状況
株式会社リクルートキャリアの研究機関である「就職みらい研究所」が行った調査結果(就職白書2018)から、企業のインターンシップの状況が明らかになりました。
新卒採用を実施している企業のうち、2017年度にインターンシップを実施した(予定含む)企業は68.1%(前年度比 8.7ポイント増加)でした。また、2018年度実施予定の企業は73.7%で、2017年度よりも5.6ポイント増加の見通しです。
一方、2018年春卒業予定の学生(大学4年生・大学院2年生)のうち、インターンシップ参加者は55.2%(2017年卒より11.5ポイント増加)となっています。

◆インターンシップの効果
2018年卒の内定者の中に自社のインターンシップ参加者がいた企業は73.6%となっています。
一方で、インターンシップをそもそも採用目的として実施している企業は25.6%で、インターンシップ参加企業に入社予定とした学生は22.3%、参加企業ではないが、同業種の企業に入社予定の学生は29.1%となっており、優秀な学生の獲得という企業のねらいは一定程度達成されているようです。

◆“1日限りのインターンシップ”の呼称について
文部科学省などの有識者会議は、企業に対して、1日限りなど就業体験を伴わないものについては、「セミナー」「企業見学会」など別の名称を使うことを求めています。また、日本私立大学連盟は、企業が実施する1日限りのインターンシップについて「ワンデーインターンシップ」との呼称をやめるよう、経済団体などへ要請しています。
これらは、インターンシップの本来の意義からすると、就業体験とは名ばかりで、企業側が学生囲い込みの手段として利用し、実質的な採用選考過程としている事例があることを問題視していることによります。

◆法的リスクも
インターンシップの内容などから、インターンシップ生が労働者にあたる場合がありますが、労働者にあたる場合には労働関係法規の適用があります。また、インターンシップ中の事故等についても会社は対応を検討しておく必要があります。
インターンシップが一般的になりつつあり、メリットもある一方で、その実施に際しては事前準備が大切です。

どう変わる? 「キャリアアップ助成金」

こんにちは。浜野です。今日は平成30年度以降のキャリアアップ助成金についてみていきましょう。

◆「キャリアアップ助成金」とは?
キャリアアップ助成金は、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、正社員化や人材育成等の取組みを実施した事業主に対して助成される制度ですが、平成30年度から改正が行われる予定です。

◆改正内容は?
【正社員化コース】(拡充・支給要件の追加)
有期契約労働者等の正規雇用労働者・多様な正社員等への転換等について助成するものです。改正により、1年度1事業所当たりの支給申請上限人数を15人から20人に拡充します。
また、支給要件に、①正規雇用等へ転換した際、転換前の6カ月と転換後の6カ月の賃金総額を比較して、5%以上増額していること、②有期契約労働者からの転換の場合、対象労働者が転換前に事業主で雇用されていた期間が3年以下に限ること、が追加されます。

【人材育成コース】(整理統合)
有期契約労働者等に対して職業訓練を行う事業主に対して助成するものでしたが、改正により、人材開発支援助成金に統合されます。

【賃金規定等共通化コース】(新規加算措置)
有期契約労働者等に、正規雇用労働者と共通の賃金規定等を新たに規定し、適用した場合に助成するものです。①事業所当たり57万円(生産性要件を満たした場合72万円)助成されますが、新たに加算措置が設けられます。

【諸手当制度共通化コース】(新規加算措置)
 有期契約労働者等に関して正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合に、1事業所当たり38万円(生産性要件を満たした場合48万円)が助成するものですが、新たに加算措置が設けられます。

◆予算成立等が前提
上記の改正は、平成30年度予算の成立および雇用保険法施行規則の改正が前提となるため、今後変更される可能性がありますので、ご注意ください。

4月施行「改正障害者雇用促進法」

こんにちは。浜野です。4月から改正される障害者雇用についての話です。

◆民間企業の雇用障害者数が過去最高に
昨年12月12日、厚生労働省より「平成29年 障害者雇用状況の集計結果」が発表され、民間企業における雇用障害者数(49万5,795人、前年比4.5%)、実雇用率(1.97%、前年比0.05ポイント上昇)がともに過去最高を更新したことがわかりました。
今年4月には「改正障害者雇用促進法」が施行される予定となっており、障害者雇用に対する関心はますます高まっていきそうです。

◆改正の内容
4月から施行される改正のポイントは以下の通りです。
(1)法定雇用率の引上げ
事業主は、法定雇用率以上の割合で障害者を雇用することが義務付けられていますが、その率が、民間企業については現行の「2.0%」から「2.2%」に引き上げられます。
また、今回の法定雇用率の変更に伴い、障害者を雇用しなければならない民間企業の事業主の範囲が「従業員50人以上」から「従業員45.5人以上」に変更されます(短時間労働者は1人を0.5人としてカウント)。
なお、平成33年4月までにはさらに「2.3%」への引上げが予定されています。
(2)法定雇用率の算定基礎の見直し
法定雇用率の算定基礎の対象は、これまで「身体障害者」および「知的障害者」に限られていましたが、新たに「精神障害者」が追加されます。
なお、昨年12月22に開催された「第74回 労働政策審議会障害者雇用分科会」において、障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案が示され、精神障害者である短時間労働者に関するカウント方法に以下の特例措置が設けられることが明らかになりました。

【特例措置の内容】
精神障害者である短時間労働者であって、新規雇入れから3年以内の者または精神障害者保健福祉手帳取得から3年以内の者に係る雇用率のカウントにおいて、平成35年3月31日までに雇い入れられた者等については、1人をもって1人とみなす(現行は1人をもって0.5人とみなしている)こととする。

◆今後の企業の対応は?
法定雇用率の引上げ等が行われることから、各企業においては、今後どのように障害者雇用に向き合っていくのかが問われることになりそうです。

管理職の介護と仕事の両立支援

こんにちは。浜野です。いよいよ今年もあと4日となりました。みなさまにとってどんな1年だったでしょうか?
今日のテーマは管理職の介護と仕事の両立支援です。

家族の介護を要因とした人材の流出は、退職する本人のキャリアや会社の生産性にとっても悪影響を及ぼします。特に、退職するのが会社の中で重要な仕事を担う管理職である場合、影響が及ぶ範囲はより広いでしょう。
人材サービス大手のアデコ株式会社のアンケート調査によると、家族の介護を経験したことのある企業の管理職のうち、介護を理由に「何度も退職を考えた」ことがある人が19.5%、「1、2度考えた」人が28.0%で、両社を合わせると退職を考えたことのある人は47.5%に上るそうです。
また、介護と仕事の両立について「不安がある」との回答は77.3%となったとのことです。

◆介護の支援制度を利用しにくい“雰囲気”
支援制度として介護休業・休暇などがありますが、回答者の63.2%が「制度を利用しにくい」と回答しています。
その理由は「自分の業務に支障が出る」「部下の業務に支障が出る」「介護を理由に休みを取る管理職はいない」「休みを取りにくい雰囲気がある」などとなっています。

◆検討・見直しのタイミングは「いま」
上記の調査でも、「企業は制度を利用しやすい職場風土の醸成と労務対策が求められる」とまとめられているように、会社としての風土が変わらなければならないでしょう。
介護離職を防ぐために検討すべき事項は多くあります。
正社員(管理職に限らない)の失効した年次有給休暇を積み立てておき、介護等の事由が発生した場合に利用できるようにする制度を設けている企業があります。また、有期雇用の従業員についても有給の介護休暇制度を設けているところもあります。さらに、介護等の事情を考慮することは、社員の転勤を考える際にも重要です。
一方で「働き方改革」の中で注目されているテーマの中にも、介護離職防止の制度の取組みが盛り込まれています。
人手不足の情勢もあり、介護による人材流出防止を考える時期はまさに「いま」、といえるでしょう。